娘を授かったときの妊娠初期に、夫がインフルエンザにかかってしまいました。
インフルの予防接種は受けていなかったものの、幸い妊娠中にインフルエンザがうつることなく乗り切ることができたので、その時に感染予防のために全力でやったことをご紹介します。
妊娠初期に夫からのインフルエンザ感染は避けたい!でも予防接種はもう遅い
妊娠が判明し、産院で胎嚢と心拍を確認できた日の翌週ごろ、夫がインフルエンザに感染して帰ってきやがりました(苦笑)。
まだ本格的なつわりは始まっていない時期とはいえ、眠だるいし、下腹部がチクチク重だるいしで体は本調子ではありません。
なにより1番体を大事にしていたいこの時期に、なぜインフルエンザなんてもらって帰ってくるのか…。
しかもめずらしく雪が積もっているタイミングで。(雪国ではない都会です)
憤りもそこそこに、なってしまったものは仕方がないので雪の中タクシーに乗せて付き添って病院まで連れて行きました(インフルのしんどさを知っているので流石に1人で行けとは言えなかった)。
とはいえ冬場のインフルエンザ以外にもいろんな菌が蔓延していそうな病院の待合室に長時間居たくないので、待合室に夫を置いたらすぐ近くのコンビニへ避難。
コンビニのイートインスペースで診察が終わるまでの時間を潰していたものの、自動ドアが開く度に冷たい風と一緒に雪も入ってくるような状況…。
「私妊婦なのにこんなとこでカラダ冷やしてて大丈夫だろうか?」「でも病院の待合室でいろんな菌に晒され続ける方がもっとやばいのでは?」と頭の中は堂々巡り。
夫はその日のうちにインフルエンザと診断され、タミフルを貰って帰宅したのでした。
しかしタミフルが体に合わず、まさかの拒否反応。
薬を飲む前より酷い吐き気で余計に吐きまくることに…。
仕方なく翌日また付き添って病院に行き(まさかの2往復目…)、今度は診察室まで付き添って、吐き気がひどい夫の代わりにタミフル服用後の拒否反応のことを説明しました。
薬のせいで吐き気がひどくなったと説明しているのになぜか「何回も病院に来る方が良くない」と怒られ…、なぜか渋る医師を説得して薬をリレンザに変えてもらい、なんとか落ち着いたのでした。

今思えばインフルエンザ感染者とわかっている人に何回も病院内をうろついて欲しくなかったんでしょうね…。
さて、これから完治するまでは自宅でなんとか夫からの感染を防がなければなりません。
WHOや厚生労働省によると妊娠中にインフルエンザの予防接種を受けることは問題ないそうです(ただ全く影響がないというエビデンスはない)。
ただ、インフルのワクチンは効果を発揮するまでに2週間程度かかるため、夫が感染した時点で受けていなかった私は「時すでに遅し」でした。
なので今回紹介するのはインフル予防接種以外の対策になります。
※あくまでも体験記であり、絶対的な効果を保証するわけではありませんのでご了承ください。
妊娠中のインフルエンザ予防接種については厚生労働省の資料を参照しました。
また、本記事では(私が医療の専門家ではないため)妊娠中に妊婦本人がインフルエンザに感染してしまった場合の母体や胎児への影響については触れていません。
そちらを知りたい場合は内容が違ってくるので、詳しくは他サイトの医師監修記事などをご参照ください。
インフルエンザ対策に隔離と加湿と徹底除菌
インターネットとTVで得た情報を総動員して私が行動に移したインフルエンザの家族感染予防対策は下記のとおりです。
- 夫を寝室に隔離して私はリビングに避難
- 1時間ごとの加湿(鍋と湯沸かしポット)
- ドアノブ、洗面台、トイレを都度除菌
- タオルは別々に
- 粘膜を触らない
- 加熱タイプの加湿器を導入
では、それぞれ説明していきます。
夫を寝室に隔離して私はリビングに避難
本来なら妊婦の私が寝心地の良い寝室で過ごしたいところですが、リビングがキッチンやトイレなどへの通り道のため、逆だと完全隔離ができません。
なのでこの間2週間ほど私がソファーで寝ていました。
私から寝室のドアを開けるのはごはん(おかゆ)や水分を渡す時と着替えやタオルを渡す時のみ。
夫がトイレに行く時も極力離れて徹底的に防御していました。
夫からしたら、そこまで避けなくても…と傷つくレベルだったかもしれませんが、お腹の子を守るためなので、徹底して避け続けていました。
1時間ごとに鍋と湯沸しポットで加湿
TVの情報番組でもインターネットでも感染予防には保湿が効果的だとよく目にしていたので、部屋の加湿は徹底的にやりました。
夫のインフルエンザが判明した時点で、我が家には加湿器と言えるものはは超音波式のアロマディフューザーが一つだけ…。
サイズも小さく、これだけでは全然足りなそうだったので片手鍋と「あっという間にすぐに沸く」でおなじみの電気ケトルで1時間おきにお湯を沸かして、部屋の中がべしゃべしゃになりそうな勢いで加湿し続けていました。
1時間ごとに鍋に火をかけて電気ケトルのスイッチを押すのは結構手間だったので、のちに子が生まれた後のことも考えて沸騰式の加湿器を楽天で購入しました。
ただハイシーズンということもあり、届くまでに時間がかかったので結局5日間くらい手動でお湯を沸かしていたと思います。
ドアノブ、洗面台、トイレなどを除菌
ドラッグストアで医療用と思われる消毒用エタノールを購入し、ドアノブや手の触れる家具・建具、トイレを使うたびに消毒して回っていました。
夫に使用後は消毒してと頼んでも体のしんどさを理由に全然守ってくれないので早々に諦めました。(それどころかマスクもちゃんと付けてくれない…)
仕方がないので私が常に消毒用エタノールのボトルを持ち歩き、ドアノブを触る前にスプレー。
トイレに入るたびにスプレー。洗面台の蛇口をひねる前にスプレー。
という感じで、接触がある場所を徹底的に除菌してまわりました。
タオルは別々に
このインフルエンザの流行時期にTVでよく目にしていたのが「家族でもタオルは別々に。」という専門家の方のアドバイス。
こちらも夫は全く協力的ではないので私が自分専用のタオルを常に持ち歩き、いつも洗面台などにかけてあるタオルを夫専用にしていました。
さらに夫は自分でこまめにタオルを交換できるようなタイプではないので、私の使用済みタオルで夫のタオルを挟んで洗濯機へ入るという方法でそっと交換していました。
看護師の友人からのアドバイス「粘膜を触らない」
何気にこれが一番重要なインフルエンザ対策だったんじゃないかと思うのですが、看護師の友人にもらったアドバイスが「自分の粘膜(主に目、鼻、口)を手洗い前に触らない」ということでした。
看護師さんやお医者さんはあれだけ毎日毎日なんらかの感染症の患者さんを相手に仕事しているのに、毎年インフルエンザにかかっていては仕事になりませんよね。(医療従事者の感染の可能性はゼロではないけど)
もちろん予防接種は毎年受けているそうですが、その上で、感染しないための超基本的な工夫がこの「自分の粘膜を触らないこと」。
感染の怖さを知っているので仕事中どんなに鼻がムズムズしても、目が痒くなっても「患者さんとの接触後は手を洗浄消毒するまではガマン。」なのだそうです。
友人個人の見解ですが、「マスク自体に感染をブロックする効果はないけど、鼻や口をうっかり触るのを防ぐためにはマスクは有効なんじゃない?」とのこと。
わたしは、うっかり目を擦ってしまうことが多いので、友人のアドバイス通りに、強めの意識とマスクの装着を続けました。
加熱タイプの加湿器を導入
鍋や電気ケトルで1時間ごとに加湿し続けて部屋がべっしゃべしゃになりそうな勢いで加湿していたのですが、とても手間なので沸騰式の大きめの加湿器を購入しました。
今までに手頃なお値段の超音波式の加湿器も使ったことがあるのですが、水を入れるタンクが洗いにくい構造のものだったので2シーズンめくらいで目に見える黒い汚れが取れなくなったので処分することに…。
ちゃんと洗えないと逆に加湿器で雑菌を撒き散らすことになってしまうということと、沸騰型の加湿器のほうがパワフルだということ。
そして加熱式だと絶対に100度まで沸騰させるので菌が死滅するという特徴が、感染予防目的で使うなら大事なポイントかなと思いました。
その条件を満たし、お手入れも簡単そうということで私が購入したのが、象印スチーム式加湿器(EE-RM35-WA)。6〜10畳タイプで容量は2.2リットル。
現在販売しているのは後継機種の、EE-RP35-WAという型番に変わっているようですが、こちらは2019年モデルだそうです。
こちらの後継機種も私が買ったものと同じく6畳〜10畳タイプで容量は2.2リットルのようで、2017年のものと見た目の違いがパッと見ではわからないです。
構造としてはとてもシンプルで、よく実家にあるような保温機能付き電気ポットの蛇口をなくして蓋の部分に蒸気を出す出口を付けたもの。という感じです。
なので水の補給もお手入れもとても簡単です。
水の補給はぱかっと大きく開く蓋に水を注ぐだけ。
お手入れは月一くらいで水と一緒にクエン酸を適量入れて洗浄モードで過熱すればOK。
口が大きく開くので汚れが気になるときはタンク内をスポンジで擦り洗いもできます。
娘が生まれた後も活躍。「粘膜と湿度のふしぎな関係」を体感
夫のインフルエンザ騒ぎの時は、部屋の湿度を「○度以上にキープする」というよりとにかく「高保湿をキープ」することに躍起になっていましたが、娘が生まれた後の冬に差し掛かる頃に温度・湿度計を購入しました。
この温度・湿度計で湿度を可視化しながら加湿器を使ったことですごくよくわかったのが、この温度湿度計にある風邪に注意ゾーン(湿度40%以下)のところまで湿度が下がると鼻がガビガビに乾き、不快になるということ。
そして、逆に最適な湿度ゾーン(湿度40%以上65%未満)まで加湿すると鼻の不快なガビガビがなくなり、スーッと鼻がとおり息がしやすくなるのが体感的にはっきりとわかりました。
なので、「粘膜を乾燥から守り菌を身体の中に入れないようにする」ために最適な湿度を保つということは感染症予防にも効果的なんじゃないかと思います。
※医療の専門家じゃないのであくまでも個人の感想です
湿度計が家にあるという人はおそらく少数派だと思いますが、「温度・湿度計での可視化」は本当に変化がわかりやすくて実験的な面白さもあるので、是非一度やって見てほしいなと思います。
「沸騰式の加湿器」と「温度・湿度計」のコンビでの使用は冷やし過ぎや温め過ぎ、加湿のし過ぎを防げるので節電にもなっておすすめですよ。
体感温度の違う夫との室温調節でもめる事も少なくなった気がします。
妊娠中のインフルエンザ家族感染対策についてまとめ
最後にもう一度、私が妊娠中にやったインフルエンザの家族感染対策をまとめます。
- 夫を寝室に隔離して私はリビングに避難
- 1時間ごとの加湿(鍋と湯沸かしポット)
- ドアノブ、洗面台、トイレを都度除菌
- タオルは別々に
- 手洗い・消毒前に粘膜(目、鼻、口)を触らない
- 加熱タイプの加湿器を導入
- 温度・湿度計の導入で「湿度の見える化」もおすすめ
家族がインフルに感染した!とまではいかなくても、妊娠中は抵抗力が下がりやすくてなにかと不安ですよね。
単純に予防のために手洗いうがいの徹底とセットで粘膜を触らないように気をつけることは実際に医療従事者がやっている予防方法なのでオススメです。
私のように夫がインフルエンザ感染!という場合以外でも、上のお子さんが保育園でなんらかの感染症をもらってきた…。というのもよくある話。
妊娠中は体調の変化に気をつけて、(本記事は)対インフルエンザのみの対策にはなりますが、是非参考にしてみてくださいね。
ただし、妊娠中の体調の変化でなにか少しでも気になることがある場合はネット検索や自己判断での対策のみで済ませるのは危険です。
そのときはちゃんと主治医の先生や担当の助産師さんに相談するようにしてくださいね。
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