毎日お掃除で普段使いしているマキタのバッテリーを非常時の大容量バッテリーに変身させることができる、私にちょうどいいガジェットに出会えました。
ADP05があることで殆どのUSB対応アイテムにもマキタのバッテリーが使えるようになるのなら、もっと早く買っておけばよかった!と思いました。
マキタのコードレス掃除機ユーザーなら揃えておいて損はないと思う、マキタのUSBアダプタ「ADP05(またはADP08)」を紹介します。
この記事はこんな方向け
- マキタのコードレスクリーナー(18V、14.4Vモデル)や電動工具を使っている
- 災害時の予備バッテリーに興味がある
- ADP05の口コミ、使い心地が知りたい
選んだ理由は普段使いできること
災害の備え=普段使いである事の重要性
シンプルに、阪神淡路大震災での失敗経験から、「防災用品は極力普段使いのもじゃなければ意味がない」と思うようになりました。
最近はいろんなメディアで「ローリングストック」という言葉がよく聞かれるようになりましたが、非常食なんかは特に、しまい込んで消費期限を切らしてしまっては意味がないですよね。
それと同じで、長期間放電したまま使わないでいると劣化や故障の原因になるバッテリーにも、「ローリングストック」の考え方があてはまると思うんです。
災害はいつ起こるかわからないので、長期間使用せずしまい込んでいると、いざという時ろくに使えないという事だって起こり得ます。
震災当時は携帯電話も一部のビジネスユーザーしか使っていなかった時代なので、バッテリーの話ではないですが、実際に阪神淡路大震災では防災用具をしまい込む事による失敗をしました。
長期間使っていなかった懐中電灯が電池の液漏れで使えなくなっていたんです。
結局、兄が開いている電気屋さんを探しまわって懐中電灯と電池を調達してきてくれるまでの間、余震が続く暗い避難所で夜間はトイレなどいかないようにして過ごしていた記憶があります。
ということで、長期間使わないと劣化してしまうバッテリーの短所をうまくカバーして非常時にもちゃんと使えるものにするために外せないのは「普段使いできるかどうか」。
バッテリーにもローリングストックの考えが必要なのです。
もっと大容量の大型バッテリーもあるけれど…
例えば私も持っている「AnkerのPower core15000redux」容量15000mAhのモバイルバッテリー。
こういうのも普段から使っているんですが、災害時のことを考えてもっと容量の多いモバイルバッテリーを追加購入するかどうかを考えた時に気づいたんです。
これ以上容量が大きくても使いきれないなと。
そしてバッテリーには、放電しすぎても使用しなさすぎても劣化が早まると言われている、割と繊細な特徴があります。
完全に放電(0%)した状態のままにすると、それ以上の放電を防ぐために、リチウムイオンバッテリーの保護回路が働き、充電できなくなる場合もあるのだ。
リチウムイオンバッテリーを長持ちさせるには、高温環境を避け、ある程度の電力量を維持することが重要になる。
引用元:「満タンと空っぽはNG バッテリー長持ちの基礎知識」MONO TRENDYデジタルライフ
普段から出張の多いビジネスマンや、通勤や移動中に動画を見るようなヘビーユーザーなら別ですが、私はいまは小さな子供の育児がメインの生活なので、モバイルバッテリーを使うのは月に1回(あるかないかの)スタバにこもってブログ書く時くらいなんですよね。
例えば、2018年に北海道で起きたような大規模ブラックアウト対策にと4〜5万円もするそれこそ大容量のバッテリーを買ったとします。
こういうタイプだと容量が115200mAhもあって心強そうですが、このタイプのポータブル電源を買ったところで、こんどはこのバッテリーを劣化させないように普段使いする工夫が必要になってそこに余分な労力が必要になってしまうんじゃないかと思ってしまったんです。
あと、こんなに大きいと(小さめの炊飯器くらい?)万が一半壊や全壊、浸水などで避難生活になってしまった時に避難所に持ち運んで管理できるかというと…無理だなと思いました。
もしか今地震や豪雨などの災害にあったら1歳半の小さな子を見ながら水や食料の確保をし、避難所一角に家族3人身を寄せることになる。
夫は仕事中で離れた場所にいる状態の場合もあるわけで、3人家族だと避難所に確保したスペースに荷物を置きっ放しにしてその場を離れるシーンも多いと思われ(トイレとか救援物資配布の列に並ぶとか)…。
まだ1歳の子に荷物の番をさせて単独行動するわけにもいかず、高価で大きなバッテリーを管理するのは無理だな。と思ったんです。
(わたしは、阪神淡路大震災で2週間ほど避難所生活の経験があるので割とリアルに避難所生活を想像できているつもりです)
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これらの理由から「そこそこ大きい容量の普段使いしているバッテリーを非常時にも転用するというのが最適だろう。」「災害直後にスマホを4〜5回充電できれば充分。」という考えに至りました。
(それ以降の電源確保については後述します)
USBアダプタADP05の仕様と基本スペック
仕様
入手したマキタの純正USBアダプタADP05を写真で紹介します。

マキタの業務用品や工具ではおなじみのグリーンに白のロゴが映えます

バッテリーを差し込む裏側は黄色い配色。シンプルな形状です

ゴム製の蓋で覆われたUSBの差込口の上にON/OFF のスイッチが付いています

USBは2口、ゴム製カバーをめくって使います
基本スペック
標準小売価格 | 3,500円(税別) |
部品番号 | JPAADP05 |
対応バッテリー | スライド式Li-ionバッテリ18V/14.4V(ライトバッテリは除く) |
重さ | 110g |
サイズ | 102×72×43mm |
USB端子の数 | 2口 |
最大出力 | 4.2A(2口同時) |
出力電流 | 2.1A(片側) |
出力電圧 | 直流5.0V |
USB端子形状 | USB A型 |
iPhone8とiPad miniを充電してみた
例えば私が持っているV18/5.0Ahのリチウムイオンバッテリーの場合、マキタの公式ではiPhone6を10回充電できるとのこと。
バッテリー1本あたりのスマホ充電回数(満充電時/iPhone6s)
※数値は参考値です。バッテリーの充電状態や作業条件により異なります
Li-ion18V | ||
---|---|---|
品番 | 容量 | スマホ充電回数 |
BL1860B | 6.0Ah | 約12回 |
BL1850 | 5.0Ah | 約10回 |
BL1840 | 4.0Ah | 約8回 |
BL1830B | 3.0Ah | 約6回 |
BL1815N | 1.5Ah | 約3回 |
Li-ion14.4V | ||
---|---|---|
品番 | 容量 | スマホ充電回数 |
BL1460B | 6.0Ah | 約10回 |
BL1450 | 5.0Ah | 約8回 |
BL1440 | 4.0Ah | 約6回 |
BL1430B | 3.0Ah | 約5回 |
BL1415N | 1.5Ah | 約2回 |
筆者は1歳の子育てをしながら毎日掃除機を使っているため、バッテリーが空になるまで実際に何回充電できるかを検証するのは不可能ということで…
災害発生時のタイミングが満充電っていう事はないでしょうし、回数はマキタの公式の数字を信じる事にして…。
今回は100%充電できるまでどのくらい時間がかかるのかをiPhone8とiPad miniのそれぞれで試してみました。
マキタのバッテリーは丸3年使っているし、iPhone8もiPadminiもそれぞれ、ある程度劣化しているかと思いますので参考程度にどうぞ。
iPhone8の充電
準備中です
iPad miniの充電
マキタのバッテリーは残量ランプが3つの状態でiPadminiのほうはバッテリー0で電源が落ちた状態から充電をスタートしました。
使用したlightningケーブルはApple純正のものです。
家事をする合間にちょこちょこ充電状況を確認してメモをまとめたのがこちらです。
時間 | iPad miniのバッテリー残量 | マキタのバッテリー残量 |
---|---|---|
13:11 | 充電開始 | 3 |
13:14 | 2%(起動時) | 3 |
14:16 | 32% | 2 |
16:16 | 86% | 未確認 |
16:49 | 95% | 1 |
17:15 | 98% | 1 |
17:23 | 100% | 1 |
iPadminiを100%になるまで充電するのにかかった時間は4時間12分でした。
バッテリーが100%になるタイミングを見逃さないようにちょこちょこ確認するのって結構大変なんですね…。
観察中に気がついたのが、前半は1時間程で約30%充電できていたのにマキタのバッテリー残量が1になってからはたった5%充電するのに34分程かかっていました。なのでフル充電されたマキタのバッテリーで検証したらもっと早く充電が終わっていたかもしれません。
ということで容量が6471mAhあるiPadmini2(5年使用の経年劣化あり)でも充分充電ができることがわかりましたが、回数的には18V 5.0Ahのバッテリーで1回フル充電ができるかどうかなんですよね。
なので検証はしましたが、実際の非常時はおそらく通話やLineができるiPhoneを優先して充電するのに使おうと思っています。
非常時電源の考え方と私の備え
災害直後の数回の充電をマキタのバッテリー&USBアダプターでまかなっている間に、ソーラーチャージャーでモバイルバッテリーやエネループに充電するという方法で、万が一大規模停電が長期間続いてしまった場合の対応をと考えています。
それらの役割分担のために実際に揃えた装備を紹介します。
停電直後の充電
マキタのバッテリー+ADP05
長期化した時の電源
ソーラーチャージャー+Ankerの15000mAhモバイルバッテリー&Panasonicのモバイルチャージャー
光源(懐中電灯)の対策
ソーラーチャージャー+エネループ+高ルーメンのペンライト
非常時のライトは、大きな懐中電灯やランタンではなくペンライトを鞄に入れて持ち歩いています。
ペンライトのバッテリーは単3電池1本のものを選びました。
3〜4本使うタイプだと、あと1本足りないために電気がつけられない。なんてことが起こりやすいため、電池1本で動くことにこだわりました。
マキタのUSBアダプターADP05レビューまとめ
もしか大規模ブラックアウトに遭遇してしまったら、そのときその瞬間は容量が大きいものをたくさん持っていたらいいにこした事はないかもしれません。
でも、
それが普段から使いこなせない数や容量なのであれば、時間とともに劣化してしまい、本来の半分の能力も使えなかった…。なんてことも。
これってとてももったいなくないですか?
ということで、最後にこの記事で言いたかった事をまとめると…
- 災害の備えは普段使いが重要
- 非常用バッテリーにも「ローリングストック」の考え方が必要
- マキタのコードレス掃除機や工具を普段使いしている人はUSBアダプターADP05も持っていて損はないよ!
以上、この記事の内容がお役に立てれば幸いです。
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